今回は、書かずに覚える勉強のメリット、書いて覚える勉強のデメリットについて英単語の暗記を例に出していきますが、漢字や他の勉強(主に暗記科目)でも応用できると思いますので、ぜひ参考にしていただけたらと思います。
覚えるべき英単語の数
突然ですが、2023年現在の学校で習う英単語の数をご存知でしょうか?
これまで(2021年まで)は、
中学校で1,200語前後、
高校で1,800語前後、
高校卒業時で合計3,000語前後でした。
しかし、2021年度の教科書改訂に伴い、
小学校で600~700語前後、
中学校で1,600~1,800語語前後、
高校で1,800~2500語前後、
高校卒業時で少なくとも4,000語〜5,000語前後と明らかに増加しています。
つまり、高校卒業レベルの英検2級(とは言っても、高校生の合格率は20%~30%前後!!)の単語数は
4,000語〜5,000語前後は最低でも覚えないといけないということです。
さらに、大学受験を考える場合は、覚えるべき語数に天井は有りません。
最近では、アメリカ英語の単語のみならず、イギリス英語の単語まで覚える必要が出てきています。
(実際に、共通テストの長文に出ています。)
つまり、この世に存在する英単語を知っていれば知っているほど良く、受験には有利ということです。
書いて覚える勉強のデメリット
英単語を書いて覚える事自体を完全否定はしませんが、問題点がいくつかあります。
1. 効率が悪い
目指す目標にもよりますが、先ほど述べた通り、英単語でしたら、
高校受験までに最大で2,000語~2,500語前後を覚える必要があるわけです。
また、英検2級の取得や、それなりに名のある大学を受験をするのであれば、
最低でも4,000語〜5,000語前後は覚えていなければなりません。
その膨大な単語を1回でなく、覚えるまで何度も書くわけです。
一度覚えた単語も、もし時間が経って忘れていたら、また何度も書くことになります。
『数千語を数十回書く・・・』
想像しただけで、気が滅入る作業だと思いますし、何より物凄く時間がかかります。
正直、この方法で大学受験までに間に合わせるのは困難な気がします。
これを書かずに、見るだけで覚えることができれば、そこまで多くの時間はかからないので、効率的な学習と言えるでしょう。
2. 労力がかかる、体力を消耗する
書くという行為は意外と疲れます。
それどころか、机に向かって椅子に座っているだけでも結構疲れます。
(ちなみに、シドニー大学の「世界20か国における平日の総座位時間」という調査によると、日本人は1日のうちで座って過ごす時間が世界一長い国民らしいです!!)
書かずに覚える方法を習得すれば、机に向かわず英単語の勉強ができます。
例えば、英単語帳やスマホ等の英単語アプリが有ればソファでくつろいだり、もっと言えばベッドで寝ながらでも覚える作業が出来ます。
体力をセーブするという意味でも、書かずに覚えることにはメリットが有ります。
ですので、そのセーブされた体力は、数学などの机でないと行いづらい他の勉強に充ててほしいと思います。
3. 満足感、達成感を得やすい
テストで高得点や好成績を取ったり、受験に合格したりという『結果』に対して、“満足感”や”達成感”を得るのは、もちろん良いことです。
しかし、勉強という『過程』において、“満足感”や”達成感”は大敵だと思っています。
「こんなにたくさん英単語を”書いた”!」
という『過程』に対して“満足感”や”達成感”を感じてしまうのは、非常にマズいということです。
これの何がマズいのかというと、
「覚える」ために「書いている」はずが、
いつしか「書くこと」自体に目的がすり変わっているところです。
「こんなにたくさん英単語を”覚えた”!」
が本来の”満足感”や”達成感”を得るべきところのはずです。
残念ながら、どんなにたくさん書いたとしても、覚えられていなければ本末転倒です。
書かずに覚える勉強方法では、先ほどの『疲れ』もそうですし、勉強の大敵である『満足感、達成感』を得づらいので、効率化できるうえに長い時間勉強しやすいです。
書かずに覚える勉強のメリット
書かずに覚える勉強のメリットは、非常にシンプルです。
上記にも示した通り、書いて覚える勉強することに関する上記のデメリットを全て解消できるという点です。
書かずに覚える勉強のデメリットを考えてみましたが、特に思い浮かばなかったので、やはり勉強方法としては非常に優れていると改めて感じました。
まとめ
今回は書かずに覚える勉強のメリット、書いて覚える勉強のデメリットについてでした。
これらは個人的な見解なので、かなり偏っていると思います。
実のところは、どちらの勉強方法が絶対的な正解かはわかりません。
一つ間違いなくなく言えるのは、どの勉強方法であれ、“結果が全て”ということです。書かずに覚えられないのであれば、書くしかないと思います。結果が伴う勉強方法が“自分にとっての正解”だと思います。
『これまで、ずっと書いて勉強してきたし、今さら変えられない』という意見のあるのもわかります。
実際にそれで成果が出ているなら、そのままでも良いと思います。
ただ、成績が伸び悩んでいたり、勉強をもっと効率化したいなど、現状からの変化を望む場合は、一度試してみる価値はあると思います。
既存の方法や慣習に囚われず、新たな方法や価値観を採用することは、時に我が身に劇的な変化をもたらす可能性があると思います。