大学進学の可能性が1%でも有るのなら

当塾のみならず、現在学習塾に通っている中学3年生の方は、高校受験が終わったら、とりあえず一区切りついたということで、卒塾を考えられる方も少なくないと思います。

ようやく高校受験の重圧から解放されて、休みたい気持ち、遊びたい気持ちはよくわかります!

しかし、大学受験を考えている場合、確実に通塾を続けた方が良いと思います。

また、大学進学する可能性が僅かでも、たとえ1%でも有る場合は、出来ればそのまま通塾を続けた方が良いと思います。

つまり、“大学進学をすることは絶対にない”と断言できる場合以外は続けた方が良いと思われます。

その理由が以下の5つとなります。

① 高校の方が勉強の難易度が高いから
高校に入学した時から、大学受験は既に始まっているから
直前の対策だけでは、大学受験に間に合わせることは難しいため
④ 大学受験に関する情報が手に入る・相談ができるから
(⑤【当塾のみの理由】固定料金制度だから)

正直、①〜③の関しては、どれも根本的な理由は共通なので、内容に重複している部分はありますが、それぞれの角度から、詳しく説明させていただきたいと思います。

もし就職する場合でも…

高校卒業後に就職するのが確定ならば、「とりあえず高校を卒業できるくらいの成績が取れれば良い」と考える方もいるかもしれませんが、基本的には学校に来た求人の校内選考も成績が良い人の方が通りやすいようです。

中には、高校の成績を全く気にしない企業もあるかもしれませんが、すべての企業側が高校の成績を全く気にしないとは断言できない以上は、やはり良い成績を取っておくに越したことはありません。

※ この記事の内容は、あくまで教務主任の個人的見解や経験に基づくものとなります。

目次

高校の方が勉強の難易度が高いから


当然ですが、高校の勉強は、中学の勉強よりも学習内容もより深く、複雑で難解なものになりますし、何より授業のペースも凄まじく速いです。

難易度が上がるということは、基本的に勉強に必要な時間も増えるということです。

正直言って、中学3年生の時の受験勉強よりも、高校に入ってからの方が勉強は大変です。

学校のテストのレベルにもよりますが、テスト前にだけガッツリ勉強しているだけでは、高得点はなかなか取れません。

それが学校の授業や家庭での自習だけで良い点数が取ることができていれば、塾に通ったりしなくても良いと思いますが、それも上記の理由でなかなか難しいです。

そもそも、それが出来なかったという理由で小学生や中学生から学習塾に入塾している場合も多いはずなので、高校生になったら急に学校の授業や自習だけで良い点数が取れるようになるということも少ないかなと思います。

高校受験と大学受験では難易度が違いすぎる

先ほど、勉強内容が難しくなると述べましたが、やはり、そうなると当然のように受験の難易度も上がります。

大学受験は高校受験と比べると、それはもう桁違いに難易度が高いです。

高校受験が地区大会だとしたら、
大学受験は全国大会です。

高校受験は、中学3年生の1年間の必死の勉強で間に合ったとしても、大学受験ではそうはいきません。

大学受験をするのであれば、これから受験生が3年間続くと思いましょう。

第一志望の大学に合格できる可能性

何をもって「第一志望校」なのかは定義が曖昧なので、この割合には諸説ありますが、受験業界の定説では、

第一志望の高校に合格できる可能性が80%近くとされるのに対して、
第一志望の大学に合格できる可能性はなんと、10%と言われています。


たったの10%です

(ちなみに、“本当に妥協なしで一番最初に掲げた目標を第一志望校”とすると、なんとそれよりもさらに低い約1.2%という説もあります。)

つまり、10人に1人しか第一志望の大学に合格できないということです。

他の9人は、第二志望以下の大学に妥協するか、浪人をして来年の入試で再挑戦するかの二択を迫られるわけです。

しかし、実際には第二志望以下の大学に合格できるかどうかもわかりません。

高校受験では滅多にいなかったかもしれませんが、大学受験では“全落ち”と言って、どこにも合格できない人も毎年少なからずいます。

どこにも合格できなかった場合は、自分で自分の実力を見誤り、受験校選びから失敗していることが殆どです。

そうならないためにも、学校の先生や塾の講師、家庭教師などからの客観的な意見も受験校選びに取り入れましょう。

② 高校に入学した時から、大学受験は既に始まっているから


「もう少し大学受験が近づいてから、塾に入るかどうか改めて考えれば良い」

と考える方も多いことでしょう。

しかし、高校に入学した時から、大学受験は既に始まっています。

「そんな大袈裟な!」と思われる方も少なくはないかもしれませんが、推薦入試や総合型選抜での大学合格を狙うのであれば、出願条件を満たす成績を保つ必要があるので、1年生からしっかりと努力して、良い点数を取っておき、評定を上げておく必要があります。

教科にもよりますが、基本的には学年が上がれば上がるほど難易度も上がるので、序盤で良い点数を取っておき、評定を上げておくことが大切となります。

(中学でも1年生の時の方が良い成績は取りやすかったはずです。)

高校受験で身につけた勉強習慣をキープしよう!


それに、やっと高校受験に向けての長期間の継続的な勉強に慣れてきたのに、その勢いを急に落としてしまうのは非常にもったいないです。

高校受験が終わったあと、多少気を緩めるのは良いと思いますが、高校生活を満喫しすぎて、勉強からあまりに遠ざかってしまうのはマズイです。

休んだあとに、再びそのペースに戻すことは容易ではありません。

先ほど述べたとおり、序盤で評定を上げておくためにも、高校受験で身につけた勉強習慣をできる限りキープしましょう。

一般入試は”茨の道”

先ほどの内容を見て、推薦入試や総合型選抜(旧AO入試)が厳しそうなら、あとで頑張って一般入試で入れば良いや」
と思われる方も多いかもしれません。

しかし、その考えは”甘過ぎる”と言わざるを得ません。

推薦入試や総合型選抜(旧AO入試)と比べると、一般入試は”茨の道”です。

たとえ模試でE判定の大学でも推薦入試や総合型選抜でなら入れる可能性は充分あるかもしれませんが、一般入試では殆ど不可能です。

理由としては、推薦入試や総合型選抜は合格基準が抽象的なことに対して、一般入試は具体的であり、点数がほぼ全てだからです。

これには昔から賛否両論ありますが、推薦入試や総合型選抜(旧AO入試)であれば、たとえ模試の学力偏差値が20足りない大学に入ることも不可能ではないのです。

特に、総合型選抜(旧AO入試)は大学の入試内容との相性次第なので、それに上手くフィットしていたり、一芸に秀でたりすれば合格できます。(ちなみに、多くの芸能人が総合型選抜(旧AO入試)で有名難関私大に合格しているのは、これが理由だったりします。。。)

大学受験においての点数や偏差値はそう簡単に上がりませんし、ましてや模試の判定(合格可能性)など尚更なかなか上がりません。

上げるには、相当な時間の受験勉強が必要となります。

そのうえ、近年では推薦入試や総合型選抜の枠が拡大し、一般入試は枠自体が減少傾向にあります。

また、一般入試は基本的に時期が遅いので、周りは推薦入試や総合型選抜などで一足先に進路が決まっていく中、一般入試組は最後の最後まで、勉強し続けなければなりません。

そう言った意味で、精神的にも辛いのが、一般入試です。

直前の対策だけでは、大学受験に間に合わせることは難しいため

上記の2つの理由とほぼ同じですが、高校受験も直前の対策だけでは厳しいのに、やはり難易度がさらに高い大学受験では直前の対策だけで合格するのは尚更厳しいです。

早めに目標を設定し、それに向けて3年間しっかり対策することが必要です。

ここでは、今のところ大学進学を考えていない方に向けて書きたいと思います。

直前で「やっぱり大学に行きたい!」となっても、ほぼ間に合わない

今は大学進学を考えていなくても、高校3年間で、たくさんのことを知り、たくさんの人と出会う中で、気が変わることも多いでしょう。

しかし、急に高校3年生頃に「やっぱり大学行きたい!」となっても、残念ながら、(ある程度のレベルの大学に入るには)ほぼ間に合いません。

先ほども述べたとおり、推薦入試や総合型選抜を受けるにしても、これまでの学校の成績が出願条件を満たしていないといけないうえ、一般入試を受けるにしても、かなりの勉強時間を必要とします。

大学生にはなれるかもしれないが・・・

先ほど「殆ど間に合わない」とは言いましたが、それは決して“大学に入れない”という意味ではなく、補足したように“ある程度のレベルの大学に入るには”という意味です。

所謂“ボーダーフリー”と言われる“ほぼ誰でも入れる大学”も存在しますので、大学生になること自体は可能です。

しかし、その”ほぼ誰でも入れる大学”だと、その後の就職活動で苦労することも多いです。

「こんなことなら、専門学校に行ったり高卒で就職すれば良かった」と後悔する人も中にはいます。

(給与規定などの関係で、企業側も大卒の人間を採用するには、より慎重になるため、高卒枠で就職した方が入りやすいということも・・・)

かと言って、大卒なのに高卒と偽ることは、経歴詐称であり懲戒免職の対象なので絶対ダメです!!

(以前そういう事件が実際にありました。。。)

『学歴フィルター』の存在


何年か前にとある大企業のメールが流出し、『学歴フィルター(企業側が就活生の大学名だけで選考のふるいをかける仕組み)』の存在が発覚して大きな話題になりました。

このように、企業によっては『学歴フィルター』というものが存在して、“大学名だけ”で問答無用で書類選考で落とされ、不採用にされたり、インターンにも参加不可にされたりなど、冷遇されることも少なくありません。

つまり、数十分から数時間をかけて書いた履歴書やエントリシートが、“大学名だけ”で数秒で無意味になるということです。

また、『人柄採用』を謳っている企業ですら、『学歴フィルター』というものが内部では存在し、ある程度の学歴がないと人柄を見てもらうスタートラインにすら立てない場合もあるということです。

残酷ですが、これが現実です。

『学歴フィルター』の賛否両論は置いておいて、そういったものが存在する以上は、少しでも上のランクの大学に入った方が、その後の苦労は少ないということです。

東京での就職活動を経験した者としては、点数さえ取れれば良い大学受験の方がよっぽど平等だと感じました。

したがって、平等な土俵(大学受験)で努力をした方が、より報われやすいとお伝えしたいです。

就職活動では、たった数社で内定が出る人もいれば、50社くらい落ちる人も中にはいます。

少なからず、この格差には『学歴フィルター』の存在も関係しているのではないかと思われます。

大学受験に関する情報が手に入る・相談ができる

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学校からでも大学受験の情報を手に入れることは出来ますし、学校の先生にも進路相談はできますが、以前の記事「学習塾による『セカンドオピニオン』の必要性」でも紹介したように、それらが偏っている場合もあります。

当塾に相談していだければ、学校で相談するだけでは、思いもしなかった『選択肢』や『戦略』を提供できるかもしれません。

また、当塾では、一般入試の対策はもちろん、総合型選抜の対策まで行えます。

開校初年度にして、総合型選抜での合格者(募集人員6名の狭き門を突破し、合格!!)を輩出しております。

⑤【当塾のみの理由】固定料金制だから

こちらは、多くの他塾様では当てはまらないので、“当塾のみの理由”となります。

一般的に学習塾では、進学や進級に伴って値上げがありますが、当塾・個別指導塾2nd Roomでは、継続割引として『固定料金制』を導入しており、入塾時からお月謝が変わりません。

つまり、中学3年生から高校生になってもお月謝は変わりません。

しかし、一旦退塾してしまうと、もし再入塾された場合、その時点での学年のお月謝になってしまうので、継続していただいた方が非常にお得に通うことができます。

まとめ

ここまで言う理由は、自分自身が中学卒業を機に塾を辞めて、高校入学後に学習内容の難易度の高さに面食らって、スタートダッシュに失敗し、かなり出遅れてから、結局塾に戻ったという過去があるからです。笑

高校に合格したからと言って安易に油断せずに、塾を続けるべきだったと後悔しています。

恥ずかしながら高校1年生から出遅れた結果、推薦に必要な評定は足りず、一般入試で大学受験をせざるを得ませんでした。

そうならないように、上記に1つでも当てはまる方は、塾を続けた方が良いと個人的には思います。




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この記事を書いた人

群馬県出身。
主に教務を行いながら、内装やWEBサイト、SNS、動画制作、デザイン、広報業務などを幅広く担当。

高校3年生の時、半年間の勉強で偏差値を40台から60台へ上げ、最終的に一般入試でGMARCHに現役逆転合格。就職活動では、学生時代に培ったWEBサイト制作・運営の経験を評価され、東京のIT系の某上場企業から一次面接で即日内定を貰うも、迷ったあげく辞退し、大学卒業後はフリーランスとしてWEBサイトの運営・制作をしながら塾講師として大手塾で暫く勤務した後、教室長と共に個別指導塾2nd Roomを開業。

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